Column
Our Roots


 19 February,2012    The Last Waltz / The Band
 
 サンフランシスコのウインターランドで76年に開催された"The Band " ファイナルコンサートの映画 "The Last Waltz" が、78年に日本で初公開となった。マーティン スコセッシ監督のこの映画は、当時高校1年だったMGに衝撃を与え、ある意味で、音楽の嗜好が180度変わってしまったほどの影響があった。"The Band "はもちろんのこと、映画に登場するミュージシャンのレコードを聴き漁り、各地からアメリカ南部を目指した人達の泥臭い音楽に夢中になってしまう。(カナダ〜ニューオリンズ、アイルランド、リバプールからサンフランシスコへ!)
 
 
Last Waltzのあと"The Band "は76年に解散してしまうが、ギターのRobbie Robertsonを除く4人で83年に再結成して活動していた。ところが、その後86年、99年にメンバー2名が亡くなってしまい、The Bandの名前での活動はもう今や不可能となってしまう。中でも、最初のRichard Manuelの衝撃的な死はとてもショックだった。MGは87年にオリジナルメンバー3人(Levon Helm、Rick Danko、Garth Hudson)で来日したコンサートを大阪厚生年金会館で観ているが、大好きだった彼の歌声を聞くことができず、とても寂しく切ない気持ちになった記憶がある。
76年解散以後、それぞれ順調とはいえないかつての栄光とは程遠い人生を歩んだThe Bandのメンバー達。メンバー間の確執なども、その後表面化している。だが、それでも、Last Waltzの素晴らしさは色あせることはない。
 
 
高校時代の話に戻るが、当時周りにいたギター少年たちは、ジミー・ペイジやリッチー・ブラックモアのコピーが全盛期だったが、MGのギターヒーローはLast Waltz以降、The BandのRobbie Robertson になっていた。(とても真似できる代物ではなかったが)
そんな状態の高校2年の時(たぶん)、御茶ノ水の楽器屋でGrecoのギター「ロビー・ロバートソン モデル」なるものを偶然発見した。 Last Waltz で登場するリアのピックアップがシングルコイル2つに改良されたストラトキャスターだ。(メインで使っていたワインレッド?ではなかった) その時は買える資金もなかったが、どうしても欲しくて、PyonさんやN谷氏、ONG氏ら高校の同級生数名から借金してやっと手に入れた。集金袋のようなものを作って、毎月の小遣いから数ヶ月かけて友人達に返済した記憶がある。
 
そのギターからはまったくThe Bandのようなサウンドを出すことはできず、今では電気系統がいかれて音が出なくなってしまったが、このギターには当時のいろいろな思い出がつまっている。
そして、その時からの音楽の旅は、まだ今も続いている。
(MG)


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