Column
Our Roots


 2 May,2012    雨上がりの夜空に / RC サクセション
 
 5月2日は忌野清志郎の命日。
清志郎もLevon Helm と同じく、喉頭がんで療養後に奇跡的復活をとげたが(完全復活祭@日本武道館)、残念ながら2009年5月2日に亡くなった。
 
RC サクセションの「雨上がりの夜空に」が発表された80年頃、OG とMGはまだマイナーだったRC サクセションに結構入れ込んでいて、"1980 STREET WALKER"として、市立C高校文化祭で取り上げたりしていた。自分たちの卒業時の予餞会に登場して、「トランジスタラジオ」をやってしまった記憶もある。
 
MG とRC サクセションの最初の出会いは、NHK -FMの森永博司の「サウンドストリート」という番組でのスタジオライブだったと思う。(80年1月8日放送)
その時は既にロックバンド化が図られていて、"スローバラード"の歌詞や当時派手に弾きまくっていた小川銀次(80年脱退)のギターソロなど、一発で気にいってしまった。
MG はこのスローバラードの原曲を聴いてみたくて、その時は廃盤になっていたアルバム「シングルマン」を国立の「レコードプラント」まで買いに行くほどの熱中ぶりだった。(再発実行委員会の限定プレス自主販売運動があった)
 
 
その後、銀座のヤマハスタジオで無料ライブを観たり、OGと行った千葉大学園祭で体育館の床が抜けたりなど、高校時代RC の思い出は多い。でもその後、彼らもビックネームになり、当時の手の届く距離感が失われ、また作品の質もバラつくようになって、学生時代以後は新作をトレースすることも 少なくなった。
それでも、清志郎独特の言葉の感覚と純粋な感性は、最後までオンリーワンだったし、日本のロックを変えた存在だといっていいだろう。
 
「雨上がりの夜空に」は、80〜82年頃の"1980 STREET WALKER" の定番だった。当時の高校生には刺激的な歌詞だったが、その秘密は、95年のインタビューで語られている。ブルースのような隠喩だと思っていた車の描写は、「井上陽水提供曲の印税で買った5万円のサニークーペが題材となっていた」と清志郎は説明している。それは、高井戸の高速の下の空き地に停めていた本当のポンコツだった。そんなイメージを思ってこの曲を聴いてみると、また違った趣を感じてしまう。
 
清志郎が亡くなって3年、その存在感は未だ失われず、まだまだその独特の世界には新たな発見がある。
(MG)
 


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